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わたしはあなたのなんなのだ

あの記事この記事、なんの記事?散逸した記憶の集合体。ニヒリズムの立場から論ず。

幻想小説「現状」 第二話

 インターネットで向井秀徳という人物の動画を漁って、明日になって、風呂に入り、気持ちよさそうに酔っぱらっている人を見ると、私も酒を飲みたい、と切に思うのであるが、私は規律を重んじる人間なのではたちを越えるまでは飲酒などせん、規律の恐ろしいところは罰則が明確なところであり、空気の恐ろしいところは私刑による死刑までが許容範囲であるというところである云々と思いながら、今日も水槽で悲しい鼻歌を歌う。
 水槽の中で腹這いになって、すーっと息を吐くと、私の身体の体積が減少するに従って浮力が落ちて身体が沈む、ひゅうっと吸うと、私の身体の体積が増えて身体が浮き上がる。なんてことを何度も繰り返して、水槽を出でて、風呂室から出てみると、そこは草原だった、という妄想をしつつ、アダムとイヴとリンゴの時代に思いを馳せて、これを歌詞にしたら面白いかなと思いつつ、やらない。
 私が見てきた人物の中で、大半は私と接点を持たず、ごく少数の人間が私と親しくなり、そのうちいつもひとりぐらいずつ私のことをつねる人間がいて、一定数が私を嫌い、一定数が私に恐怖を抱き、けっこうな数の人間が私のことをつまらない人間だと思っていて、そして大体の人間は私のことをなんとも思っていない。
 明日は久々に電車に乗ってくる。

 

2015 3 15